【バレエ初心者】バーレッスンの心得|順番や上達のコツをバレエダンサーが徹底解説!

【バレエ初心者】バーレッスンの心得|順番や上達のコツをバレエダンサーが徹底解説!

最近バレエを習い始めました。早く上達したいのですが、バーレッスンで気をつけることはありますか?

このような疑問に答える記事を書きました!

この記事ではバレエ初心者向けにバーレッスンの順番や上達のポイントを解説しています。

バレエ講師もしているバレエダンサーが解説します!

バーレッスンの目的やポイントといったバーレッスンの心得を理解して、バレエ初心者脱却を目指しましょう!

バーレッスンとは?

バーレッスンとは、バレエのレッスンの最初に行う基礎的なトレーニングです。

レッスンの流れ
  • はじまりのご挨拶(レヴェランス)
  • ストレッチ
  • バーレッスン ←ココの部分!
  • センターレッスン
  • おわりのご挨拶(レヴェランス)

両手や片手でバー(手すりや支え)を持ちながら、体を温めつつ、バランスや姿勢、筋力を整えるための練習となっています。

バレエの上達には欠かせないトレーニングで、プロのバレエダンサーもバーレッスンを必ず行っています。

バレエにおいてバーレッスンが重要な理由3つ

バーレッスンは”バレエの基礎”を鍛えるために重要で、バレエが上達するための土台になります。

バーレッスンが重要な理由には、以下の3つがあります。

  • 理由①:バレエの基礎的な動きを理解する
  • 理由②:身体のコーディネーションを学ぶ
  • 理由③:センターで踊るために筋力を鍛える

理由①:バレエの基礎的な動きを理解する

バーレッスンではプリエやタンデュなど、バレエにおける基礎的な動きを繰り返し練習します。

例えばデミ・プリエ(Demi Plié)バットマン・タンデュ(Battement Tendu)は、バレエの中で欠かせない動きです。

バレエの基礎を身につけることで、難しいテクニックや動きがスムーズに行えるようになります。

理由②:身体のコーディネーションを学ぶ

「この動きをするときは頭の方向はこっち、腕の場所はここ」といった、頭と腕と脚の方向の組み合わせ(コーディネーション)を学んでいきます。

センターレッスンでは、身体のコーディネーションがさらに難しくなります!

バーレッスンで学んだ身体のコーディネーションは、センターで踊るときでも役立ちます。

理由③:センターで踊るために筋力を鍛える

バーの助けを借りながら、身体の正しい姿勢を保つための筋肉や体幹を鍛えていきます。

最終的にはバーがなくても、正しい姿勢が保てるように感覚を養います。

【バレエ】バーレッスンの順番

バーレッスンは、次のような順番で進んでいきます。

  • プリエ(Plié)
  • タンデュ(Tendu)
  • ジュテ(Jeté)
  • ロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テール(Rond de Jambe par Terre)
  • フォンデュ(Fondu)
  • ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール(Rond de Jambe en l’air)
  • フラッペ(Frappé)
  • アダージオ(Adagio)
  • グラン・バットマン(Grand battment)

それぞれの動きのポイントを解説していきますね!

プリエ(Plié)

足のポジション(1〜5番ポジション)ごとに、デミ・プリエ(Demi Plié)グラン・プリエ(Grand Plié)をしていきます。

デミ・プリエ(Demi Plié)

膝をつま先と同じ方向に曲げる動作。

踵(かかと)が床から離れないギリギリのところまで膝を曲げます。

グラン・プリエ(Grand Plié)

膝をつま先と同じ方向に深く曲げる動作。

膝を完全に曲げ、体がデミ・プリエより深く沈みます。

プリエのあとに上体を前、横、後ろに倒すポールドブラ(Port de bras)と組み合わせて行われます。

タンデュ(Tendu)

正式名称はバットマン・タンデュ(Battement Tendu)と呼ばれる動作です。

バットマン・タンデュ(Battement Tendu)

1番もしくは5番ポジションから、つま先を床から離さずに脚を遠くに伸ばす動作。

前、横、後ろのいずれかの方向に動きます。

バットマンとは「打つ」という意味です!

脚を伸ばすときには、足の甲からつま先までしっかりと意識して、美しいラインを作ることが大切です。

ジュテ(Jeté)

ジュテ(Jeté)は「投げる」という意味で、タンデュから足を床から少し浮かせる動作です。

バットマン・タンデュ・ジュテ(Battement Tendu Jeté)

タンデュで足を床に沿うように伸ばして、その後、足を床から少し浮かせてる動作。

脚を放り投げるようにして動かします。

跳躍系のステップの基礎となっています。

具体的にはパ・アッサンブレ(Pas assemble)の動きも、ジュテの応用となっています。

ロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テール(Rond de Jambe par Terre)

ロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テール(Rond de Jambe par Terre)は、つま先で半円を描く動きです。

パール・テールは「地面を使って」という意味です!

ロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テール(Rond de Jambe par Terre)

片足で床に沿って半円を描く動作。

腕は2番ポジションが基本です。

タンデュの状態から、上体や腰を動かないように意識して半円を描きましょう。

フォンデュ(Fondu)

バットマン・フォンデュ(Battement Fondu)は、左右の脚がそれぞれ別の動きをします。

バットマン・フォンデュ(Battement Fondu)

両膝を曲げた状態から、軸足は真上に、動足は前、横、後ろのいずれかに伸ばす動作。

フォンドゥとは「溶ける」という意味で、チーズフォンデュのように柔らかく脚を伸ばします。

フォンドゥの動きは、跳躍系や回転系の動きの基礎にもつながります。

ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール(Rond de Jambe en l’air)

ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール(Rond de Jambe en l’air)は、空中で片足と使って半円を描く動作になります。

「アン・レール(en l’air)」が「空中で」という意味です!

ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール(Rond de Jambe en l’air)

空中で片足を使って半円を描く動作。

動足を横方向に45度開いた状態から、膝下だけを動かして、つま先がパッセの位置を通過すように半円を描きます。

身体の軸をしっかりと意識しながら、膝から下だけを動かすように心がけましょう!

フラッペ(Frappé)

バットマン・フラッペ(Battement Frappé)は脚を素早く蹴り出す動作で、「フラッペ(frappe)」には「叩く」という意味があります。

バットマン・フラッペ(Battement Frappé)

前後のシュール・ル・クー・ド・ピエ(Sur le cou-de-pied)の位置から、ジュテの場所に素早く脚を伸ばす動作。

テンポの速い動きで、ジャンプや速い足さばきに必要な筋力とコントロール力を養うために役立ちます。

アダージオ(Adagio)

アダージオ(Adagio)はゆっくりとしたテンポの音楽にあわせて行う動きです。

脚を90度以上に上げるデベロッペ(Développé)やアラベスク(Arabesque)といった、大きな動きを行います。

ゆっくりとした動きの中で、ポーズを保つための体幹や筋肉、コントロール力を鍛えていきます。

グラン・バットマン(Grand battment)

グラン・バットマン・ジュテ(Grand Battement Jeté)はダイナミックな動きのひとつです。

「バットマン(Battement)」には「打つ」という意味があります!

グラン・バットマン・ジュテ(Grand Battement Jeté)

1番もしくは5番ポジションから、動脚を伸ばしたまま、90度以上に蹴り上げる動作。

前、横、後ろのいずれかの方向に動きます。

グラン・バットマンはタンデュとジュテの動きを通過して、脚を90度以上に上げていきます。

上体がフラフラしたり、バーを持っている腕の肩が上がったりしないよに気をつけましょう!

バーレッスンで気をつけたい3つのポイント

最後にバーレッスンをする際に気をつけたいポイントを3つ解説します。

  • 正しい姿勢を保つ
  • 筋肉の使い方を意識する
  • 呼吸を忘れない

上記のポイントを意識していると、バレエの上達がより早くなりますよ。

正しい姿勢を保つ

バーに頼らず、正しい姿勢を保つようにしましょう。

NG例
  • バーを強く握りしめる
  • バーを引っ張って体を支える
  • バーに体重をかけて脚を上げる

バーに頼ったままでは自分の軸を見つけられず、いつまでも姿勢を保つために必要な筋肉や体幹が鍛えられません。

最終的にはバーなしで踊るのが目的なので、バーはあくまでもサポートとして活用しましょう!

筋肉の使い方を意識する

ただ見た目を真似するのではなく、動きに必要な筋肉を正しく使うことが、バレエを上達するためには大切です。

もちろん最初は真似することから始まります。

レッスンに慣れてきたら「どの筋肉を使って動かすのか?」などを考えてみましょう。

体幹や脚の筋肉をうまく使うことで安定感が増し、体への負担も軽減されます。

呼吸を忘れない

レッスン中は動きに集中するあまり、呼吸を忘れてしまうことがあります。

呼吸が止まってしまうと、首や肩の周りの筋肉が緊張して、身体に無駄な力が入ってしまいます。

バランスを取っているときや脚を90度以上に上げているときでも、意識的に呼吸を整えながら動きましょう!

まとめ:【バレエ初心者】バーレッスンの心得

今回の記事では、バーレッスンの順番やポイントについて解説しました。

  • バーレッスンは”バレエの基礎”を鍛えるための練習
  • プロのバレエダンサーもバーレッスンを必ず行う
  • バーには頼りすぎず、正しい姿勢を身につけよう

» バーレッスンの順番を確認する

バーレッスンはバレエの上達には欠かせないトレーニングのひとつです。

呼吸を忘れないようにしながら、バレエ初心者脱却を目指して毎日のレッスンを頑張りましょう!

この記事を書いた人Wrote this article

かたーる

かたーる 男性

『バレエの世界をもっと身近に!』をテーマに情報発信しています。【経歴】高校→バレエ留学→コロナ強制帰国→オーディション旅→海外バレエ団(4年目)。年間100公演以上あるバレエ団でソリストをしています。

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