ロシアにはどんなバレエ団がありますか?活躍している日本人ダンサーがいれば知りたいです!
最近ではマリインスキー劇場の永久 メイ(ながひさ めい)さんが、ファースト・ソリストに昇格しました。
『ロシアのバレエ団』と言われて思い浮かぶのは、マリインスキー劇場やボリショイ劇場などの有名なバレエ団のイメージが強いですが、ロシアにはバレエ団が各地に数多くあります。
この記事ではロシア各地にあるバレエ団に加えて、所属する日本人ダンサーやレパートリー作品を動画付きで紹介しています。
ロシアのバレエ団に所属している筆者が各地のバレエ団をまとめました!
この記事を読めば、ロシア各地にあるバレエ団をほぼ完全網羅できるので、ぜひじっくり読んでみてくださいね!
ロシアは日本の「関東地方」や「東北地方」と同じように、9つの地域に分けられます。
この記事では、バレエ団をそれぞれの地域ごとに紹介していきますね。
中央連邦管区
首都モスクワなどの地域がある中央連邦管区にあるバレエ団は、以下の通りです。
- ボリショイ劇場(モスクワ)
- 国立モスクワ音楽劇場(モスクワ)
- 国立クレムリンバレエ団(モスクワ)
- 国立モスクワ・クラシック・バレエ(モスクワ)
- モスクワ国立アカデミー・バレエ劇場
- ヴォロネジ国立オペラ・バレエ劇場(ヴォロネジ)
ボリショイ劇場(モスクワ)
パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤルバレエ団、ボリショイバレエ団、アメリカン・バレエ・シアターと並ぶ、世界五大バレエ団のひとつです。
ロシアの首都モスクワに本拠地をかまえています。
芸術監督は、マカール・ヴァジエフが務めています。
マリインスキー劇場やミラノ・スカラ座で芸術監督の経歴のある人物です。
団員数は約300名を超える大規模なバレエ団で、世界的に有名なダンサーも多く所属しています。
- マリヤ・アレクサンドロワ
- スヴェトラーナ・ザハーロワ
- エフゲニヤ・オブラスツォワ
- ウラディスラフ・ラントラートフ
- デニス・ロドキン
日本人ダンサー
千野 円句(ちの まるく)さんがソリストとして所属しています。
過去には外国人として初めてソリストを務めた岩田 守弘(いわた もりひろ)さんが所属していました。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、約40作品です。
ちなみに「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」「シンデレラ」といった有名作品の初演が、ボリショイ劇場で行われました。
国立モスクワ音楽劇場(モスクワ)
1941年に設立されたモスクワに本拠地をおくバレエ団です。
2021-2022年シーズンからは、当時24歳だったマキシム・セバーギンが芸術監督を務めています。
マリインスキー劇場にダンサーとして所属していた頃から、振付家としても活躍しており、同劇場での「ロミオとジュリエット」やほかの劇場で新作などの振付を手掛けました。
団員数はおそよ120名です。
2010年と2015年には来日公演も行われ、「Ballet Muses -バレエの美神2021-」にはプリンシパルのデニス・ドミトリエフが出演しました。
日本人ダンサー
ワガノワ・バレエ・アカデミーに留学経験のある田中 葵(たなか あおい)さんが所属してます。
過去には新国立劇場バレエ団でソリストを務めている、直塚 美穂(なおつか みほ)さんが所属していました。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、16作品です。
2023年11月には、同バレエ団芸術監督マキシム・セバーギン振付による「雪の女王」が初演されました。
国立クレムリンバレエ団(モスクワ)
首都モスクワの「赤の広場」「アレクサンドロフスキー庭園」などがあるクレムリンの宮殿内に本拠地をかまえるバレエ団です。
ロシア連邦の大統領府や大統領官邸もあるロシアの中心部に位置しています。
1990年に「クレムリン議会宮殿バレエ劇場」として、前芸術監督を務めたアンドレイ・ペトロフによって設立されました。
海外ツアーも頻繁に行われており、これまでに世界30カ国以上で100回以上の公演を行っております。
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
過去には小池 沙織(こいけ さおり)さんがリーディング・ソリストとして所属していました。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、18作品です。
国立モスクワ・クラシック・バレエ(モスクワ)
モスクワに拠点に世界各国で公演をしているバレエ団です。
過去にはウラジーミル・マラーホフやイルギス・ガリムーリンといった有名ダンサーが所属していました。
日本での公演も6回行っています!
日本人ダンサー
成澤ガリムーリナ・マイカ(なりさわ がりむーりな まいか)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、22作品です。
芸術監督のナタリア・カサトキナが独自の演出を加えた作品が多くあります。
モスクワ国立アカデミー・バレエ劇場(モスクワ)
芸術監督であるヴャチェスラフ・ゴルデーエフが1981年に創設したバレエ団です。
2004年にはファルフ・ルジマートフとともに、来日公演が行われました。
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
同バレエ団でソリストとして活躍していた千野 真沙美(ちの まさみ)さんが、現在は教師として所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、18作品です。
ヴォロネジ国立オペラ・バレエ劇場(ヴォロネジ)
首都モスクワからおよそ520km離れた都市ヴォロネジにある劇場です。
芸術監督は同バレエ団で活躍していたアレクサンドル・リテァーギンが務めています。
エイフマン・バレエでも活躍していた人物です!
2020年にはロシアのテレビ番組「ビッグ・バレエ」に同バレエ団からエリザベータ・コルニーバとイワン・ネグロボフが出演しました。
日本人ダンサー
刈田 カノン(かりた かのん)さんと太田 厚徳(おおた あつのり)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
「白鳥の湖」「ジゼル」「ドン・キホーテ」などのほかに、「雪の女王」「ルスランとリュドミラ」といった約25作品があります。
北西連邦管区
サンクトペテルブルクなどが位置する北西連邦管区には、次のようなバレエ団があります。
- マリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)
- ミハイロフスキー劇場(サンクトペテルブルク)
- 国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ(サンクトペテルブルク)
- カレリア共和国音楽劇場(ペトロザヴォーツク)
- コミ共和国国立オペラ・バレエ劇場(シクティフカル)
マリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)
ボリショイ劇場と並ぶ、世界最高峰のバレエ団のひとつです。
1783年にエカテリーナ2世によって設立された劇場で、200年以上の歴史があります。
「マリインスキー劇場」と「マリインスキー2」の2つのホールがあります。
客席数は「マリインスキー劇場」が1,725席、「マリインスキー2」が1,830席となっており、どちらとも非常に大きなホールです。
2016年には日本からほど近いウラジオストクに、マリインスキー劇場沿岸地方分館が設立されました。
団員数は約300名で、ワガノワ・バレエ・アカデミー出身のダンサーが多く所属しています。
- ディアナ・ヴィシニョーワ
- オクサーナ・スコーリク
- ヴィクトリア・テリョーシキナ
- マリア・ホーレワ
- ラジーミル・シクリャローフ
- キミン・キム
ジョージ・バランシンやルドルフ・ヌレエフ、ミハイル・バリシニコフ、アンナ・パブロワなどの伝説的なダンサーも、この劇場で活躍していました。
日本人ダンサー
日本人として初めての主役を踊った永久メイ(ながひさ めい)さんが第1ソリストとして所属しています。
作品レパートリー
バレエ団のレパートリー数も非常に多く、約90作品が上演されています。
「くるみ割り人形」や「眠れる森の美女」といった、有名なチャイコフスキーが作曲したバレエ作品の初演が行われたほか、「ライモンダ」、「レ・シルフィード」などの作品もマリインスキー劇場で生まれました。
2023年には「ファラオの娘」がレパートリーに加わりました!
ミハイロフスキー劇場(サンクトペテルブルク)
マリインスキー劇場と同じ、サンクトペテルブルクに1833年に設立された劇場です。
芸術監督はスペイン出身のナチョ・ドゥアトが2019年から再び務めています。
2011年〜2014年も芸術監督を務めていました!
ミハイロフスキー劇場で上演される「眠れる森の美女」や「くるみ割り人形」「ロミオとジュリエット」などの作品は、ナチョ・ドゥアトによって振付されました。
他のバレエ団ではあまり上演されない情熱的でエネルギッシュな作品のレパートリーが豊富な劇場です。
日本人ダンサー
ドイツのジョン・クランコ・スクールを卒業した田中玲奈さんが所属しています。
現在は香港バレエ団に所属している高野陽年さんが、過去には所属していました。
作品レパートリー
バレエ団のレパートリーには、「ローレンシア」や本物のライオンが登場する「スパルタクス」、フランス革命をテーマにした作品「パリの炎」などあります。
「パリの炎」は2019年の来日公演でも上演されました!
「ラ・フィユ・マル・ガルデ」の公演では、ワガノワ・バレエ・アカデミーの校長であるニコライ・ツィスカリーゼがリザの母役としてよく出演しています。
国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ(サンクトペテルブルク)
振付家レオニード・ヤコブソンの発案によって設立されたバレエ団です。
日本人ダンサー
大塚 カレン(おおつか かれん)さんが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、28作品です。
古典的なレパートリー作品に加えて、レオニード・ヤコブソンが振付した作品が多くあります。
カレリア共和国音楽劇場(ペトロザヴォーツク)
カレリア共和国の首都、ペトロザヴォーツクにある音楽劇場です。
芸術監督はマリインスキー劇場で活躍していた、キリル・シモノフが務めています。
キリル・シモノフが振付した作品は、ロシアで舞台芸術において最も権威ある「ゴールデン・マスク賞」にもノミネートされています。
団員は約35名ほどです。
日本人ダンサー
YouTuberとしても活躍している藤室 真央(ふじむろ まお)さんのほかに、3名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は15作品です。
「ジゼル」「ドン・キホーテ」といった古典的な作品に加えて、現代的な作品レパートリーも多くあります。
コミ共和国国立オペラ・バレエ劇場(シクティフカル)
1958年、モスクワの少し東に位置するコミ共和国に設立された劇場です。
芸術監督はボリショイ劇場やマリインスキー劇場で活躍した、アンドレイ・メルクリエフが務めています。
団員は約40名です。
2020年にはロシアのテレビ番組「ビッグ・バレエ」に、同バレエ団からアナスタシア・レベディクとリナト・ビクムカメトフが出演しました。、
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、22作品です。
古典的な作品レパートリーが多いです!
南部連邦管区
温暖な気候の南部連邦管区にあるバレエ団は、次の通りです。
アストラハン州立オペラ・バレエ劇場(アストラハン)
カスピ海に面している都市、アストラハンにある劇場です。
2011年にアストラハン国立歌劇場が再編されて、現在のバレエ団になりました。
海外公演も多くあり、イギリス、ドイツ、中国、フランスなどの国での公演実績があります。
芸術監督はボリショイ劇場のプリンシパルだったドミトリー・グダノフです。
団員数は約40名で、カザンやボリショイのバレエ学校出身のダンサーなどが所属しています。
日本人ダンサー
日本人の女性ダンサーが1名所属しています。
過去には「Bright Step」代表の西島 勇人(にしじま はやと)さんがファースト・ソリストして所属していました。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、18作品です。
「ジゼル」「くるみ割り人形」「ロミオとジュリエット」といった古典作品に加えて、子ども向けの作品「くまのプーさんの冒険」や現代的な作品もレパートリーにあります。
2018年には「ジゼル」、2022年には「ライモンダ」が新しくレパートリーに加わりました。
ロストフ国立音楽劇場(ロストフ・ナ・ドヌ)
ロシア南部の都市、ロストフ・ナ・ドヌにある劇場です。
大小2つのホールがあります!
芸術監督はモスクワ音楽劇場などで活躍した、イワン・クズネツォフが務めています。
団員数は約80名です。
日本人ダンサー
伊藤 鞠(いとう まり)さんがプリンシパルとして所属しています。
作品レパートリー
レパートリー作品の数は、18作品です。
バレエ作品以外にもオペラや子供向けのコンサートなど、幅広い作品が上演されています。
2018年には「ラ・バヤデール」が、新しくレパートリーに追加されました。
沿ヴォルガ連邦管区
沿ヴォルガ連邦管区に位置するバレエ団は、次の通りです。
- ニジニノヴゴロド国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ニジニノヴゴロド)
- サラトフ・アカデミー・オペラ・バレエ劇場(サラトフ)
- チェボクサル国立オペラ・バレエ劇場(チェボクサル)
- マリ共和国州立オペラ・バレエ劇場(ヨシュカル・オラ)
- タータル国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(カザン)
- サマラ・アカデミー・オペラ・バレエ劇場(サマラ)
- ウドムルト共和国州立オペラ・バレエ劇場(イジェフスク)
- バシキール国立オペラ・バレエ劇場(ウファ)
- ペルミ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ペルミ)
ほかの地区よりバレエ団が多いですね!
ニジニノヴゴロド国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ニジニノヴゴロド)
自動車産業が盛んな街、ニジニノヴゴロドに1935年に設立された劇場です。
モスクワから400kmほど南東に進んだ場所に位置しています。
バレエ団の芸術監督は、2021年からヴァレリー・カニコフが務めています。
以前にはボリショイ劇場で活躍した岩田 守弘(いわた もりひろ)さんが芸術監督と劇場の副総裁を兼任していました。
団員は約80名ほどで、ニジニノヴゴロドのバレエ学校出身のダンサーが多く所属しています。
日本人ダンサー
金指 承太郎(かなざし じょうたろう)さんのほか、男女2名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、約20作品です。
2019年には岩田 守弘さん振付による「海賊」が、レパートリーに加わりました。
サラトフ・アカデミー・オペラ・バレエ劇場(サラトフ)
1875年にサラトフ州に設立された歴史ある劇場です。
芸術監督は、同バレエ団出身のイゴール・シュテツル・モヴァが務めています。
サラトフのバレエ学校出身のダンサーが多く所属しており、団員数は約50名ほどです。
2020年9月から、劇場は大規模な改修工事中で近くの劇場に本拠地を移しています。
日本人ダンサー
男女2名の日本人ダンサーがソリストとして所属してます。
作品レパートリー
「ドン・キホーテ」「ジゼル」「ライモンダ」といった約20作品があります。
最近では「千夜一夜物語」や「バフチサライの泉」が、新しくレパートリーに加わりました。
チェボクサル国立オペラ・バレエ劇場(チェボクサル)
ロシア連邦のチュヴァシ共和国の首都、チェボクサルにある劇場です。
バレエ団の芸術監督は、2011年からダニール・サリンバエフが務めています。
ペルミ・オペラ・バレエ劇場でソリストとして活躍した人物で、ミハイロフスキー劇場など多くのロシアの劇場で振付家としても活躍しました。
団員は約45名で、チェボクサルやペルミのバレエ学校出身のダンサーが多く所属しています。
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、約20作品です。
「ワルプルギスの夜」「眠れる森の美女」などの作品は、現在の芸術監督ダニール・サリンバエフが振付を行いました。
マリ共和国州立オペラ・バレエ劇場(ヨシュカル・オラ)
マリ・エル共和国の首都ヨシュカル・オラにある、1968年に設立された劇場です。
芸術監督は1987年から同劇場に所属していた、ウラジミール・シャバリンが務めています。
劇場の総裁はバレエ団出身の人物が務めています。
日本人ダンサー
ワガノワ・バレエ・アカデミー出身の名田 暢(なだ いたる)さんに加えて、ほか3名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、33作品です。
「バフチサライの泉」や「エスメラルダ」、「愛の伝説」といった、日本ではあまり観れない作品がレパートリーに多くあります。
タータル国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(カザン)
ロシアの大都市のひとつ、カザンにある劇場です。
1939年に設立され、タタールスタン共和国の首都に位置しています。
芸術監督は同劇場でソリストして活躍していた、ウラジーミル・ヤコブレフが務めています。
団員数は70名ほどです。
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、28作品です。
タタール地方の民話をもとにした作品「シュラレ」は、1941年にレオニード・ヤコブソンによって振付され、この劇場で初演が行われました。
「シュラレ」は同劇場とマリインスキー劇場のレパートリーです。
サマラ・アカデミー・オペラ・バレエ劇場(サマラ)
航空宇宙産業が盛んなサマラ州に1931年に設立された劇場です。
芸術監督はボリショイ劇場で芸術監督を務めた経験もある、ユーリ・ブルラーカです。
団員は70名で、ペルミのバレエ学校出身のダンサーが多く所属してます。
日本人ダンサー
中島 万里奈(なかじま まりな)さんがプリンシパルとして所属するほか、男女5名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、25作品です。
「白鳥の湖」「バフチサライの泉」「ナイアードと漁夫」といった古典作品が大半を占めています。
ウラジーミル・ワシリエフ振付の作品「アニュータ」もレパートリーのひとつです。
ウドムルト共和国州立オペラ・バレエ劇場(イジェフスク)
フィギアスケート選手のアリーナ・ザギトワの出身地でもある、イジェフスクに1933年に設立された劇場です。
芸術監督は、ニコライ・マルケーラフが2005年から務めております。
現在、上演されているバレエ作品のほとんどはニコライ・マルケーラフが振り付けした作品です。
団員数は44名です。
イジェフスクのバレエ学校出身のダンサーが多く所属しています。
日本人ダンサー
3名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、12作品です。
「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」といった、チャイコフスキー作曲の作品レパートリーが多くあります。
オペラの作品レパートリーにも、チャイコフスキー作曲の「エフゲニー・オネーギン」「スペードの女王」があります。
バシキール国立オペラ・バレエ劇場(ウファ)
バシコルトスタン共和国の首都、ウファにある劇場です。
1938年に設立され、約80年の歴史があります。
ルドルフ・ヌレエフの出身地であり、ウファにあるバレエ学校の名前は「ルドルフ・ヌレエフ記念」と、彼の名前がつけられています。
バレエ団の芸術監督は、ウファ出身のレオノーラ・クヴァトヴァという女性が務めています。
団員は100名ほどで、その多くがウファのバレエ学校出身のダンサーで構成されています。
日本人ダンサー
第17回ペルミ国際バレエコンクールでベスト・パートナー賞を受賞した、小野寺 正太(おのでら しょうた)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、25作品です。
2020年には、イワン・ワシリエフ振付の作品がレパートリーに加わりました。
ペルミ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ペルミ)
1870年にペルミ地方に設立された、歴史あるバレエ団のひとつです。
第二次世界大戦中にはキーロフ劇場(現:マリインスキー劇場)がペルミに疎開し、3,000回以上の公演やコンサートが行われました。
バレエ「ガイーヌ」の初演はペルミで上演されました。
2023‐2024年シーズンからはアレクセイ・ミロシニチェンコが、再び芸術監督を務めています。
団員は、約80名です。
ウラジーミル・シクリャローフやナタリア・オシポバ、ディアナ・ヴィシニョーワといった有名なダンサーが、ゲストダンサーとして多く出演している劇場でもあります。
1992年には、ニーナ・アナニアシヴィリとともに来日公演がありました。
2年に一度、ペルミ国際バレエコンクール「アラベスク」が開催されています。
≫ ロシアの国際バレエコンクール3選【モスクワ・ワガノワ・ペルミ】
日本人ダンサー
香川 智音(かがわ ともね)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、40作品です。
近年では、現代版「シンデレラ」「シェヘラザード」といった現代的な作品もレパートリーに加わるようになりました。
2023年には「ライモンダ」が、新たにレパートリーに加わりました。
ウラル連邦管区
ウラル連邦管区にあるバレエ団は、次の2つになります。
エカテリンブルク国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(エカテリンブルク)
ロシア最大の拠点であり、国内人口第4位の街であるエカテリンブルクに1912年に設立された劇場です。
2018年にはFIFAワールドカップが開催されました!
2023年からはマキシム・ペトロフが芸術監督を務めています。
団員は約80名ほどです。
日本人ダンサー
西口 実希(にしぐち みき)さんがプリンシパルとしているほか、男女6名の日本人ダンサーが所属しています。
第14回ペルミ国際バレエコンクールでシニア男性部門で第1位を受賞した寺田 智羽(てらだ ともは)さんもソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、26作品です。
「ドン・キホーテ」や「ラ・バヤデール」といったレパートリーのほかに、現在的な衣装や舞台美術によって構成された「パキータ」「ロミオとジュリエット」と言った一風変わった作品のレパートリーのある劇場です。
チェリャビンスク国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(チェリャビンスク)
モスクワから1,500kmほど東の街、チェリャビンスクに1956年に設立された劇場です。
芸術監督は、ボリショイ劇場のダンサーであったユーリ・クレブツォフが2017年より務めています。
団員は約60名です。
日本人ダンサー
2020年のペルミ国際バレエコンクールのシニア女子部門にて第2位に入賞した、若林 莉々妃(わかばやし りり)さんが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、16作品です。
2023年には「ライモンダ」が、新たにレパートリーに加わりました。
シベリア連邦管区
シベリア連邦管区にあるバレエ団は、以下の2つになります。
ノボシビルスク国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ノボシビルスク)
ノボシビルスクにあるロシア最大の舞台を持つ劇場です。
1945年に設立され、2023年からアンナ・オディンツォワが芸術監督を務めています。
エフゲニヤ・オブラッツォワ、イワン・ワシリエフなど多くの有名ダンサーを招いた公演も頻繁に行われております。
団員は約110名が所属しています。
ノボシビルスクにはワガノワ、ボリショイ、ペルミのバレエ学校と並ぶ、ノボシビルスク・バレエ学校もあり、多くの日本人が留学をしています。
日本人ダンサー
福田 昂平(ふくだ こうへい)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、26作品です。
2023年にはウラジーミル・ワシリエフ振付の「アニュータ」が、新たにレパートリーに加わりました。
クラスナヤルスク国立オペラ・バレエ劇場(クラスナヤルスク)
モスクワから南東に約4,100kmほど離れた都市、クラスナヤルスクにある劇場です。
芸術監督は2023年からアンナ・ジャロワという女性が務めています。
団員は80名ほどです。
マリインスキー劇場のプリンシパルであるエフゲニヤ・オブラッツォワが、ゲストダンサーとして所属しています。
日本人ダンサー
2010年のペルミ国際バレエコンクールで第1位を受賞した多久田 さやか(たくだ さやか)さんが所属しています。
ほかにも3名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、32作品です。
極東連邦管区
極東連邦管区には、次のようなバレエ団があります。
ブリヤート共和国国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ウラン・ウデ)
バイカル湖があるブリヤート共和国の首都、ウラン・ウデに1940年に設立された劇場です。
現在の芸術監督は、同劇場で活躍していたバヤルト・ダンバエフが務めています。
岩田 守弘(いわた もりひろ)さんが、以前に芸術監督を務めていました。
団員は50名ほどです。
2019年には日露ユーラシア国際バレエコンクールが同劇場で開催され、日本からも多くのダンサーが出場しました。
日本人ダンサー
高山 綾女(たかやま あやめ)さんがソリストとして所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、不明です。
ブリヤートの神話を基づいた「麗しのアンガラ」やアレクサンドル・ミシューチン振付の「タリスマン」全幕といった、この劇場にしかないレパートリー作品が多くあります。
サハ共和国国立オペラ・バレエ劇場(ヤクーツク)
冬の最低気温がマイナス40度を超える都市、ヤクーツクにある劇場です。
芸術監督は、エカテリーナ・タイシナという女性が務めています。
団員は約55名で、多くのダンサーがヤクーツクのバレエ学校出身です。
日本人ダンサー
現在所属している日本人ダンサーはいません。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、19作品です。
マリインスキー劇場沿岸地方分館(ウラジオストク)
日本から一番近いロシアの都市、ウラジオストクにある劇場です。
2016年にマリインスキー劇場の分館としてオープンしました。
いくつかのホールがあり、大ホールは1356席もの客席のある大きな劇場です。
牧阿佐美バレエ団がウラジオストクで公演を行いました!
芸術監督は、日本のコンクールでも審査員を務めているエルダー・アリエフが務めています。
2021年にはエルダー・アリエフ振付の「海賊」が、谷桃子バレエ団によって上演されました。
マリインスキー劇場の分館ということもあり、マリインスキー劇場に所属する有名ダンサーもよく出演しています。
日本人ダンサー
ローザンヌ国際バレエコンクールで第5位に入賞した加藤 静流(かとう しずる)さんが、第1ソリストとして所属しています。
ほかにも4名の日本人ダンサーが所属しています。
作品レパートリー
作品レパートリーの数は、22作品です。
設立されて間もないバレエ団のため、毎年新しいレパートリー作品が次々と増えています。
まとめ
今回の記事では、ロシアのバレエ団&所属する日本人ダンサーを地域別に紹介しました。
- 中央連邦管区
- 北西連邦管区
- 南部連邦管区
- 沿ヴォルガ連邦管区
- ウラル連邦管区
- シベリア連邦管区
- 極東連邦管区
多くのバレエ団で日本人ダンサーが活躍しています!
バシキール国立オペラ・バレエ劇場(ウファ)やペルミ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ペルミ)などは、バレエ公演のライブ配信をしています。
ほかのバレエ団も過去の公演動画を公開しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!