- バレエ留学
- 2024/10/27
バレエ留学にかかる費用まとめ|留学経験のあるダンサーが徹底解説!
バレエ留学にはどれくらいの費用がかかりますか?
費用の目安や留学費用を安くする方法があれば知りたいです…。
このような疑問に答える記事を書きました!
今回の記事ではバレエ留学にかかる費用の目安と内訳を解説しています。
2016年から2020年の4年間、ロシアのバレエ学校に留学していた筆者が本記事を書きました。
記事の後半では、バレエ留学費用を安くするためのコツを3つ紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてくださいね!
バレエ留学とは
バレエ留学とは、海外のバレエ学校に入学して、プロのバレエダンサーになるために必要な知識や技能を学ぶことです。
日本でバレエダンサーになるためには、中学や高校の授業のあとに夜遅くまでバレエの練習しなければなりません。
バレエ留学では学校の授業として、レッスンに加えて栄養学やバレエ史などのバレエに関係した授業を受けられます。
国内にはプロのバレエダンサーを養成するための学校は少なく、海外の国立もしくは私立のバレエ学校に留学する人が多いです。
バレエ留学の例
バレエ留学には大きく分けて、2つの留学パターンがあります。
- 長期留学(1年以上):学業と両立しながらバレエを学ぶ長期間の留学
- 短期留学(数週間〜1ヶ月):サマースクールやインテンシブなどの短期間の留学
メリット・デメリット
バレエ留学をするメリット・デメリットは、次のようになります。
- バレエを集中して学ぶための環境が整っている
- 日本で学ぶことが難しい授業が受けられる(解剖学、栄養学など)
- 将来のキャリアにつながる
- 費用が高額になることが多い(学費、生活費、渡航費)
- 家族や友人と離れるため、精神的なサポートが必要
- 言語の壁や文化の違いに苦労することがある
多くの費用がかかりますが、プロのバレエダンサーを目指して専門的にバレエを学べます。
バレエ留学にかかる費用の目安
留学する国や期間によって大きく異なりますが、年間200万円から300万円くらいの費用がかかります。
- ボリショイ・バレエ・アカデミー:19,000ユーロ/年(約300万円)
- ワガノワ・バレエ・アカデミー:17,500ドル/年(約250万円)
ロシアに代表的な2つのバレエ学校の学費になります。
上記の学費に加えて、渡航費や生活費も必要になるので、ロシアの場合は300万円くらいの費用がかかります。
わたし自身もロシアのバレエ学校に、4年間(2016年から2020年まで)留学していましたが、留学費用は年間180万円くらいでした。
ヨーロッパのバレエ学校では学費が無料の場合もあるので、留学先によって留学費用には大きな差があります。
バレエ留学にかかる費用の内訳【項目別】
バレエ留学にかかる費用を項目別に解説していきます。
- 渡航費
- パスポート申請料
- ビザ申請費用
- 留学エージェント費用
- 海外留学保険費用
- 学費(授業料、入学金など)
- 滞在費
- 生活費
- バレエ用品費
渡航費
留学費用の中で、学費の次に大きな割合を占めるのが渡航費です。
日本↔留学先の航空券代です!
長期留学をしている人の多くは、長期休暇のある夏と冬の年に2回ほど一時帰国をしています。
一般的には直行便より他の国を経由する経由便の方が、航空券代を安く抑えることができますよ。
パスポート申請料
海外に渡航するために必須なのがパスポートです。
旅券の種類 | 発給手数料 |
---|---|
10年間有効(18歳以上) | 16,000円 |
5年間有効(12歳以上) | 11,000円 |
申請から受取までに約10日くらいかかります。
留学の手続きをする上でパスポート情報が必要になるので、留学が決まったらすぐにパスポートの用意をしましょう。
ビザ申請費用
留学をするためには、ビザの取得も必要です。
国名(ビザの種類) | 申請費用 |
---|---|
アメリア(学生ビザ) | $185 USD(約28,000円) |
ロシア(留学ビザ) | 無料〜10,000円 |
カナダ(学生ビザ) | $150 CAD(約16,000円) |
ドイツ(学生ビザ) | 75ユーロ(約12,000円) |
国によって取得が必要なビザの種類、申請方法、費用が大きく異なります。
留学エージェント費用
バレエ留学は手続きが複雑になることが多いので、留学エージェントを利用するのが一般的です。
英語の通じない国(ロシア)では、特にサポートが必要でした。
わたしが利用した留学エージェントでは、以下をサポートしてくれました。
- 必要な書類の翻訳(履歴書、健康診断書、在学証明書など)
- アポスティーユの取得
- ビザ申請の書類準備&代理申請
- 学校との留学日程の調整
- 空港から学校までの送迎の手配
アポスティーユ(Apostille)とは
書類が日本で発行された公文書であると、外務省の証明すること
留学前には説明会が開催されて、留学に関する細かい疑問にも相談に乗ってくれました。
海外留学保険費用
海外旅行保険や留学保険への加入を、国や学校から義務付けられている場合がほとんどです。
保険に加入すると、以下の補償が受けられます。
- 海外でのケガや病気の補償
- 損害賠償責任の補償
- 携帯品の補償
- 緊急帰国時の補償
留学には海外旅行保険よりも幅広くカバーしてくれる、海外留学保険への加入がおすすめです。
「AIG損保」の海外留学保険に加入していました!
学費(授業料、入学金など)
バレエ留学の費用の中で、最も大きな割合を占めるのが学費です。
金額は留学期間や参加するコース、学費に含まれている内容によって異なります。
実際にわたしが留学した学校の学費には、以下のような費用が含まれていました。
- 入学金
- 授業料
- 寮費
- 食費(1日3食)
金額は年間10,000ドル(約150万円)でした。
短期留学の場合は留学前に学費を一括で支払いますが、長期留学では何回かに分けて学費を支払う場合もあります。
滞在費
バレエ留学の場合、学校提携のアパートもしくは寮で生活するのが一般的です。
学校の向かいにある寮で生活していました!
- 防犯対策がしっかりしている
- 毎日の食事が用意される
- 学校から近い
- ルール(規則)がある
- プライバシーが少ない
- トイレや風呂が共同のところが多い
人間関係に気を使うなどのデメリットもありますが、安全な環境で留学生活を送ることができます。
生活費
留学先で生活にするために必要な費用です。
- 日用品費:文房具、化粧品、ティッシュ類、洗剤類、掃除用品、キッチン用品
- 食費:食材、調味料
- 外食費:カフェ・レストラン
- 交通費:電車、バス
- 通信費:スマホやパソコンの通信料
わたしの場合は寮生活に加えて、物価が安かったので、毎月1万円で暮らしていました。
WiseやRevolutといった複数の通貨を管理できるアプリを利用すると、おトクに生活費の支払いができます。
バレエ用品費
バレエ学校では毎日レッスンがあるため、バレエ用品の消耗スピードも早くなります。
- バレエタイツ
- バレエシューズ
- トウシューズ
- レオタード
- キャラクターシューズ・スカート
- 練習用チュチュ
学校指定のレオタードがある場合や、進級試験にあわせてレオタードをオーダーメイドで制作する場合もあります。
バレエ留学の費用を安くする3つのコツ
バレエ留学には年間200〜300万円の費用がかかるんですね…。
実は費用を安くするポイントもあります!
バレエ留学にかかる費用を安くするポイントは、次の3つになります。
- コンクールでスカラシップを狙う
- 学費の安いバレエ学校を選ぶ
- 奨学金制度を利用する
コンクールでスカラシップを狙う
バレエコンクールや留学オーディションでスカラシップ(奨学金)を狙いましょう。
将来有望な若手ダンサーに対して、学費の全額もしくは一部が免除されること。
バレエ留学において学費は費用の大部分を占めているので、スカラシップを手にできれば留学費用を大幅に少なくできます。
例えばPrix du Japon エデュケーショナルバレエコンクールでは、ロシアの4大バレエ学校から留学許可やスカラシップがもらえるチャンスがあります。
でもコンクールでスカラシップが手に入るのは数人だけでしょ…。
たしかにスカラシップ獲得の難易度が高いです。
ですが学費が減額もしくは免除になるメリットは大きいので、スカラシップを目指してみましょう!
学費の安いバレエ学校を選ぶ
留学する国や場所によって、学費は大きく異なります。
具体的にはドイツやフランスなどの国立バレエ学校では、留学生でも学費が無料の場合があります。
留学費用の大半を占める学費がゼロになれば、留学費用を安く抑えられます。
奨学金制度を利用する
国や企業の奨学金制度を利用する方法もあります。
バレエ留学でも申請できる奨学金制度の例は、以下になります。
例えば「トビタテ留学Japan」では高校生や大学生を対象に、返済不要の奨学金として毎月16万円が支給されます。
自分の留学プランにあった奨学金制度があれば、上手く活用して留学費用をおトクにしましょう!
まとめ
今回の記事では、バレエ留学にかかる費用について解説しました。
- 留学費用の目安は年間200万〜300万円くらい
- 学費のほかにも生活費や滞在費、海外留学保険費用がかかる
- スカラシップや奨学金制度を活用すれば、留学費用を安くできる
バレエ留学には多くの費用がかかりますが、留学する国や学校によって費用に大きな差があります。
奨学金制度を活用しながら、自分にピッタリの留学先を見つけましょう!
この記事を書いた人Wrote this article
かたーる 男性
『バレエの世界をもっと身近に!』をテーマに情報発信しています。【経歴】高校→バレエ留学→コロナ強制帰国→オーディション旅→海外バレエ団(4年目)。年間100公演以上あるバレエ団でソリストをしています。