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バレエ「くるみ割り人形」を簡単に解説|あらすじ・登場人物・見どころ

2023/11/12

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バレエ「くるみ割り人形」を簡単に解説|あらすじ・登場人物・見どころ

バレエ「くるみ割り人形」を観に行くことになりました。どんなあらすじのお話ですか?登場人物や見どころを簡単に教えてください!

このような悩みを解決できる記事を書きました。

この記事では、バレエ「くるみ割り人形」のあらすじや登場人物、見どころを解説していきます。

プロのバレエダンサーとして、何度も「くるみ割り人形」に出演者してきました筆者が解説しますね!

記事の後半では、予習に役立つ参考動画やDVDもあわせて紹介しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

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三大バレエのひとつ「くるみ割り人形」とは

「くるみ割り人形」とは、ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーの音楽によって制作されたバレエ作品です。

チャイコフスキーが作曲したバレエ作品は「眠れる森の美女」「白鳥の湖」「くるみ割り人形」は”三大バレエ”と呼ばれています。

≫ バレエ「眠れる森の美女」を徹底解説【あらすじ・登場人物・特徴】

「くるみ割り人形」は三大バレエの中で最後に制作されました。

あらすじを簡単に説明すると、「クリスマス・イブの日、くるみ割り人形をもらった主人公のクララが不思議な旅をするお話」です。

「くるみ割り人形」の作品情報

  • 原作:E.T.A.ホフマン著「くるみ割り人形とねずみの王様」
  • 作曲:ピョートル・チャイコフスキー(1840−1893年)
  • 振付:レフ・イワノフ(1834‐1901年)
  • 構成:全2幕3場
  • 初演:1892年12月18日(マリインスキー劇場)

初演は1892年12月18日にロシアのマリインスキー劇場で行われました。

その後、ワイノーネン版やピーター・ライト版といった改定が重ねられて、現在の形になっています。

原作はE.T.A.ホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」

「くるみ割り人形」の原作は、ドイツの作家E.T.A.ホフマンが書いた「くるみ割り人形とねずみの王様」です。

コッペリアの原作もE.T.A.ホフマンが書きました!

≫ バレエ「コッペリア」全幕のあらすじ・登場人物・見どころ

バレエ「くるみ割り人形」では、詳しく語られていない部分やアフターストーリーも原作では楽しむことができますよ。

バレエ「くるみ割り人形」の登場人物

「くるみ割り人形」には、以下のような登場人物たちが出てきます。

主な登場人物

主な登場人物

  • クララ(マーシャ):主人公の少女
  • 王子:お菓子の国の王子
  • ドロッセルマイヤー:人形遣いのおじさん
  • フリッツ:クララの弟
  • くるみ割り人形:変身させられた王子
  • ねずみの王様:ねずみたちのボス

※ワイノーネン版のくるみ割り人形では、主人公の名前が「マーシャ」となっています。

ドロッセルマイヤーが物語の鍵を握る人物です!

その他の登場人物

その他にも多くの登場人物たちがいます。

第1幕に登場する人物たち

  • 客人たち
  • コロンビーヌ&アレルキン
  • サラセン人
  • ねずみたち
  • おもちゃの兵隊
  • 雪の精

第2幕に登場する人物たち

  • スペイン(チョコレート)
  • アラビア(コーヒー)
  • 中国(お茶)
  • ロシア(トレパック)
  • フランス(葦笛)
  • ジゴーニュ小母さんと道化たち
  • 花のワルツ

第2幕に登場する人物たちの役名は、スペイン→チョコレートのようにバレエ団によって呼び方が異なっています。

バレエ「くるみ割り人形」のあらすじ

バレエ「くるみ割り人形」のあらすじをシーンごとに解説していきます。

第1幕:クリスマス・イブの夜

クリスマス・イブの夜、クララの家では多くの客人を招きパーティが催されています。

クララの家の大広間では、子どもも大人もそれぞれがパーティを楽しんでいました。

パーティの際中、人形遣いのドロッセルマイヤーは自慢の人形遣いを披露します。

ドロッセルマイヤーが魔法をかけると、アレルキンやコロンビーヌ、サラセン人の人形が優雅に踊り始めるのでした。

その後ドロッセルマイヤーが子どもたちにプレゼントを贈る中、クララとフリッツは「プレゼントに人形が欲しい!」とお願いします。

するとドロッセルマイヤーはくるみ割り人形をクララにプレゼントしました。

クララはくるみ割り人形をとても気に入ります。

ですが、フリッツのいたずらによってくるみ割り人形が壊されてしまうのでした。

パーティはお開きとなり、客人たちは家へ帰っていきました。

みんなが寝静まったころ、クララは壊れたくるみ割り人形の様子が気になり、大広間にやってきます。

真夜中の12時を指す鐘が鳴ると、大広間にあったクリスマスツリーがどんどん大きなっていきます。

そしてどこからともなく現れたねずみの王様とくるみ割り人形の戦いが始まるのでした。

くるみ割り人形がピンチに陥る中、クララがねずみの王様に靴を投げて、くるみ割り人形を救います。

ねずみの王様たちが逃げ去ると、くるみ割り人形が王子の姿になりました。

王子は助けてくれたお礼に、クララを雪の精がいる魔法の森へ招待するのでた。

魔法の森では雪の精たちが歓迎してくれていました。

クララと王子は魔法の船に乗り、お菓子の国へと向かうのでした。

第2幕:お菓子の国

クララと王子は、お菓子の国に到着します。

お菓子の国を訪れた二人を人形たちは歓迎してくれました。

スペイン、東洋、中国、ロシア、フランスの踊りのあとには、美しい花のワルツたちが踊りを披露します。

最後にはクララと王子も一緒になって踊り、幸せな時間を過ごしました。

クリスマス・イブの夜が明けて、目を覚ますとクララは大広間にいました。

クララはくるみ割り人形を見つけると、夢のような不思議な体験を思い出すのでした。

バレエ「くるみ割り人形」の見どころ

バレエ「くるみ割り人形」の見どころを3つ紹介します。

  • 子どもも楽しめるバレエ作品
  • ”これぞ、チャイコフスキー!”心に響く音楽
  • 個性あふれるキャラクターダンス(民族舞踊)

子どもも楽しめるバレエ作品

「クリスマスの夜に少女が不思議な体験をする」というストーリーはわかりやすく、子どもでも楽しめるバレエ作品となっています。

クリスマスシーズンのワクワク感を思い出させてくれるので、観ているだけで楽しい気持ちにさせてくれる作品です。

クリスマスシーズンには多くのバレエ団がくるみ割り人形の公演を行うので、初めて観たバレエが「くるみ割り人形」という方も多いですよ。

初めてのバレエ鑑賞にピッタリの作品ですね!

”これぞ、チャイコフスキー!”心に響く音楽

バレエ「くるみ割り人形」では、チャイコフスキーの作曲したメルヘンチックで美しい音楽が楽しめるのも魅力のひとつです。

第2幕で演奏される「花のワルツ」は、バレエを知らない方でも聞き覚えあるのではないでしょうか?

チャイコフスキーが作曲した優雅な音楽は、バレエ「くるみ割り人形」の魅力をさらに引き上げています。

個性あふれるキャラクターダンス(民族舞踊)

第2幕「お菓子の国」の場面で踊られる、キャラクターダンス(民族舞踊)も見どころです。

  • スペイン(チョコレート)
  • アラビア(コーヒー)
  • 中国(お茶)
  • ロシア(トレパック)
  • フランス(葦笛)

これらの踊りがお菓子の国では次々と披露されて、世界中を旅しているような気持ちになれます。

バレエ「くるみ割り人形」の動画・DVD

バレエ「くるみ割り人形」の予習になる動画やDVDをまとめて紹介します。

動画:ウクライナ国立バレエ「くるみ割り人形」(2020年)

2020年に収録されたウクライナ国立バレエによる「くるみ割り人形」の公演映像です。

主な配役

  • クララ:ユリア・モスカレンコ
  • 王子:スタニスラフ・アリシャンスキー
  • ドロッセルマイヤー:ヴィタリー・ネトルネンコ

字幕による解説がついているので、バレエ「くるみ割り人形」を予習するのにピッタリの動画となっています!

DVD:英国ロイヤル・バレエ「くるみ割り人形」(2018年)

英国ロイヤル・バレエ団によるピーター・ライト版の「くるみ割り人形」です。

主な配役

  • クララ:フランチェスカ・ヘイワード
  • 金平糖の精:ローレン・カスバートソン
  • 王子:フェデリコ・ボネッリ
  • ドロッセルマイヤー:ゲイリー・エイヴィス

クララと金平糖の精を別々のダンサーが演じています!

DVD:Kバレエカンパニー「くるみ割り人形」(2005年)

日本を代表するダンサー熊川哲也が王子役を踊るKバレエ・カンパニーの「くるみ割り人形」です。

まとめ

バレエ「くるみ割り人形」のあらすじ・登場人物・見どころを解説しました。

バレエ「くるみ割り人形」のあらすじは・・・

クリスマス・イブの日、くるみ割り人形をもらった主人公のクララが不思議な旅をするお話です。

≫ バレエ「くるみ割り人形」のあらすじを確認する

≫ バレエ「くるみ割り人形」の登場人物を確認する

あらすじや登場人物を知っておけば、バレエ「くるみ割り人形」をより楽しめるはずです。

バレエ作品について「もっと知りたい!」という方にはこちらの本がオススメですよ!

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